地盤調査とは?〜家を建てるための基礎知識〜

近年、大規模な自然災害が急増する中、住まいの安全性を大きく左右するのが「地盤」です。地震が頻発するようになり「地盤調査」という言葉を耳にする機会が増えたのではないでしょうか。大切な家族とマイホームを守るために地盤調査は必要です。

地盤調査とは?〜家を建てるための基礎知識〜

2021/09/16

地盤調査って必要?

「地盤調査」とは、建物を建てる前にその地盤がどの程度の建物の重さに耐えられるのか、どの程度沈下に対して抵抗力があるのか調べることを言います。さらに最近では、地盤調査で地震の時の揺れやすさも計測できるようになっています。

地盤調査でわかることは「地中の土質や建物を支える地盤の状態」や「地震時に液状化する可能性」をはじめ、「地下水位」「N値」「自然地盤か人工地盤か」「地盤増幅率」など。これらの項目は基本的にすべて地盤の強度に繋がるものです。
建物を支える地盤は、建物の荷重に耐えられる強さを持った固い地盤である支持層でなければなりません。もしも弱い地盤だった場合、建物の傾きや沈下が起こってしまいます。土の質や地下水の深度によって、地震時に液状化する可能性や、揺れが大きくなって建物が危険にさらされるリスクを把握できます。N値は地盤の固さを示す数値であり、人工地盤は自然地盤よりもN値が低く、脆い傾向にあります。地盤増幅率とは地震の時の揺れやすさの目安です。低い数値だと揺れにくく、高い数値だと揺れやすいことを示します。一般的に、大きな川や湖や海の近くなどでは軟弱な地盤層が深く広がり、地盤が弱い傾向にあります。

2000年の法改正によって、建物を新たに建てる際には一部の例外を除き、地盤調査を行うことが事実上義務化されました。必要とされているのにも関わらず地盤調査を行わなかった場合には、住宅瑕疵担保責任保険に加入することが出来ません。瑕疵(かし)とは、欠陥や傷のことで、住宅瑕疵担保責任保険とは住宅購入後に瑕疵が見つかった場合、保険金が支払われ補修費用を賄えるものです。
新築住宅の瑕疵については、「引き渡し後10年以内に見つかった場合は、売主である販売会社や建築会社等(住宅事業者)が無償補修などをする」ことが定められており、この義務を瑕疵担保責任といいます。住宅事業者が瑕疵担保責任を果たすためには多額の資金確保が必要になります。しかし、すべての事業者にそれだけの資金的余裕があるとは限りません。住宅瑕疵担保責任保険を活用すれば、負担は保険料のみですみます。もしこの保険に加入しておらず瑕疵があった場合、住宅事業者が倒産する可能性も出てくるかもしれません。そうなると補修は自己負担になる上、新しい住宅事業者を探さねばならなくなります。家を建てた後の安心のために、地盤調査は必ず行いましょう。

地盤調査はどの方法がいいの?

地盤調査の方法にはいくつかの種類がありますが、ここでは代表的な3種類をご紹介します。

ボーリング標準貫入試験

高精度な地盤調査方法で、住宅などの小規模建築物から大規模建築物までの地盤調査が可能です。
【メリット】
・精度が高い。
・小規模から大規模まで幅広い建築物に対応可能。
・標準貫入試験、土質試験用のサンプリング、液状化判定、地盤の揺れやすさの解析などが実施可能。
【デメリット】
・やぐらが必要なので工期が長い。
・費用が高額。

スウェーデン式サウンディング試験(スクリューウエイト貫入試験、SS試験)

住宅向けの一般的な地盤調査方法です。地盤の支持力を算出する際に必要なN値に相応する「換算N値」を算出できます。
【メリット】
・調査期間が短い。(戸建住宅の場合、5測点を調査して半日程度で完了)
・費用がリーズナブル。
・狭小地での調査も可能。
・敷地全体の地盤を把握できる。(複数測点を調査)
【デメリット】
・簡易調査であるため、それだけでは精度が低い。
・建物が沈下して傾くリスクの判定は可能だが、地震時の揺れやすさは判定できない。
・地中に障害物がある場合、それ以上の調査ができない。
・調査機、調査技術者によって結果に個人差が生じる。
・サンプリングできない。

微動探査

地盤に人がわずかに感じ取れる程度の小さな地震をおこし、高精度な地震計で計測します。4点同時に計測することで地面の中で伝わる速度を検出する最新の地盤調査方法です。
【メリット】
・石が多いところや、コンクリートのところでも非破壊で調査が可能。
・広いスペースを必要とせず、20分ほどで調査が可能。
・地盤の構造が解析できるため、地震の時の揺れやすさが地盤増幅率として解析できる。
・調査データをもとに将来想定すべき地震動を設計用入力地震動として設定できる。
【デメリット】
・表層の強さは、スウェーデン式サウンディング試験のほうが高精度なので、併用することが望ましい。

地盤調査にかかる費用の相場は、ボーリング標準貫入試験が25~40万円程度。スウェーデン式サウンディング試験が7~10万円前後。微動探査が7~10万円ほどです。
どの工法にもメリットとデメリットがあり迷うところですが、一般的な木造一戸建てを建てる場合の地盤調査は、スウェーデン式サウンディング試験が主に用いられます。ただし簡易調査になるため、地震時の揺れやすさが分からず、建物の耐震性の判断ができません。費用もボーリング標準貫入試験ほど高額ではないので、必ず微動探査と併用しましょう。地盤増幅率が1.5以上の場所では、同じ地震でも揺れが大きくなるので、耐震性の高い住宅になるよう注意する必要があります。

難しい言葉が並んでいますが、地盤調査は強い家を作るための第一歩です。イデアホームが2018年に解説した、日本で唯一の耐震研究所では「耐震に関する情報やノウハウ」が分かるセミナーに参加出来たり、地震動シミュレーターで過去の大地震の揺れを体感できたりします。より深く理解したい方は耐震研究所にお立ち寄りください。(予約不要)

地盤調査はいつからできるの?

地盤の強度を確認してから土地購入を検討したい方もいらっしゃることでしょう。しかし、地盤調査ができるタイミングは土地の契約後になります。基本的には土地契約前の調査はNGですが、可能な場合があるためその土地のオーナーや不動産屋に確認が必要です。
建て替えの場合は、建物解体後更地になってから調査することになります。ただし微動探査は庭など空き地があれば解体前でも可能です。
地盤調査をする前でも、周辺の過去調査データや防災科研のハザードマップ「表層地盤」などでおおまかな傾向は把握することが出来るため、ある程度予算を見込むことが可能です。

地盤調査は強い家づくりの第一歩

地震に強い家をつくるためにこだわりたい3つのポイントをまとめてみました。ぜひ参考になさってください。

1.地盤の強い土地を選ぶ

まずはできるだけ地盤の強い土地を選びましょう。土地を選ぶ際には、対象となる土地の過去について調べることが効果的です。可能であれば実際その土地に住む人に話を聞いてみましょう。「以前は田んぼだった」「埋立地である」からと言って絶対に地盤が弱い土地とは限りません。必ず地盤調査で確認しましょう。
調査の結果、気に入った土地が弱い地盤だった場合、地盤改良する必要があります。ただし、地盤改良だけでは地震に強い家にはならないため、大切なのは地盤特性に応じた強い家を建てることです。

2.基礎工事をしっかりと

基礎工事は見えない部分だからこそ違いが出ます。その家の真価が問われるだいじな骨組みです。基礎は「後からリフォームしよう」ができないからこそ、信頼できる工務店で、きちんと施工してもらうことが大切です。

くわしくはこちら→イデアホームでは基礎にもとことんこだわった家づくりを行なっています。

3.構造計算している会社を選ぶ

建築基準法では2階建て以下の木造住宅は、地盤の特性に関わらず同じ基準で建てれば良いことになっています。ですが近年の調査では首都圏をはじめ、非常に揺れやすい地盤が大きく広がっていることが分かっています。揺れやすい地域では、一般的な耐震性能では不十分な可能があります。災害に備え、地震に強い家を建てるには、地盤の状況を正しく把握して構造設計することが重要です。
地震に対する建物の強度を示す指標のひとつに耐震等級があります。建物の耐震性能によってランクが3段階に分かれており、その数字が大きければ大きいほど、建物の耐震性能が高いことを示します。

ですが、本当に大切なのは耐震等級の数値ではなく、構造計算をしっかりして、地盤の揺れやすさも含めて検証しているかどうかです。イデアホームでは、家の強度を独自の高い基準に沿って算出しています。

地震に強い家を作るなら、ぜひ一度イデアホームにご相談ください。
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