高気密高断熱の家は後悔する?失敗しないための家計画

住宅を建てる方の興味関心も高まって、近年広く知られるようになった高気密高断熱住宅。高気密高断熱の家にはメリットがあればデメリットもあります。この記事では、高気密高断熱の家で後悔しないためのチェックポイントを解説します。

高気密高断熱の家は後悔する?失敗しないための家計画

家づくりのノウハウ

2022/07/27

高気密高断熱住宅とは?

2020年から「改正省エネ基準制度」が義務化されると言われていた事もあり、近年広く知られるようになった高気密高断熱住宅。住宅を建てる方への興味関心も高まっています。高気密高断熱住宅は隙間が少なく気密性が高い事から、家全体が密閉・保温された空間になり冷暖房効率が良く光熱費が抑えられると言われています。国が推進をすすめているため、省エネ住宅を建てると色々な優遇制度があります。高気密高断熱住宅はいずれスタンダードな住宅になる見込みです。

▼高気密高断熱住宅についてこちらの記事を併せてお読みください。

高気密高断熱住宅で後悔しがちなポイント

普通の住宅よりも高気密高断熱住宅だからこそ、気をつけなくてはいけない事はあるのか、考えられる後悔しがちなポイントについてご紹介します。

  1. 窓の数が少ない
  2. 換気システムが良くない
  3. 「高断熱・高気密」基準をはっきりさせなかった

1.窓の数が少ない

数値だけを見た高断熱住宅だと窓が少なくなりやすい傾向にあります。断熱性能は、一般的にUA値という数値で表されます。UA値は建築する住宅の間取りや仕様が決まると建築が始まる前に計算によって求める事できます。そのため、同じ間取りでも窓を小さくすれば断熱性能が上がり、性能値であるUA値を上げようとすると設計時に窓を小さくしてしまう傾向にあります。
窓が少ない、小さいと断熱性能が良くても、家全体の開放感がなくなります。外の光の入りが少ないので、家全体が暗い雰囲気になってしまいます。また窓が小さくて少ない家は風通しが悪く、湿気がこもったりカビが生えたりする可能性も高まります。

UA値(外皮平均熱貫流率)とは
住宅の室内から「床(基礎)・壁(外壁)・天井(屋根)・開口部(窓)」などを通して、外部へ逃げる熱量を外皮全体で平均した数値。

2.換気システムが良くない

せっかく高気密・高断熱にしたのに、換気システムが悪く家にカビが生えてしまう事があります。通常、高気密高断熱の家では結露がおきにくく、過乾燥になりやすいため結露やカビは発生しにくくなると言われています。ですが、換気がうまくいかない場合は結露やカビといった不具合を起こす可能性が高くなります。高気密高断熱の家は気密性の高さから普通の家よりも換気をしっかりと行わなければいけません。そのため、どのような換気システムを選ぶかが大切になってきます。
特に結露は温度差が生じるところ、カビは暖かく湿気が多いところで発生します。風通しが悪いところにも増えやすくなるため、空気だまりはつくらないように計画をしなければなりません。

3.「高気密・高断熱」基準をはっきりさせなかった

一口に高気密高断熱住宅と言っても、工務店やハウスメーカーによって気密性能・断熱性能は違います。高気密高断熱にはなにが「高」でなにが「低」になるのか明確な基準はありません。そのため、性能の基準を工務店やハウスメーカーとはっきり決めておかないと、高気密高断熱の家と言って建ててから「思っていた仕様と違う……」「思っていたよりも寒い……」と後悔する事になります。工務店やハウスメーカーが採用できる、断熱工法や断熱材にも違いがあるので確認する事、そして建てる方自身が達成したい指標を明確にする事が大切になります。もちろん指標だけを追い求めるのはよくありません。ちゃんと室温を設計する意識を持ち、UA値を追求しているかどうかが大切になります。

後悔しないための高気密高断熱の家づくりポイント

後悔しがちなポイントを踏まえて、より良い高気密高断熱住宅を建てるために気をつけてほしいところを説明します。高気密高断熱住宅を建てるためには、工務店選びが最も重要になります。

窓の重要性を理解した設計にしよう

窓の数が少ない場合や窓が小さい場合、窓の配置と太陽の動きを計算する事が大事になります。家の立地条件、風の通り道や日差しの入り方を考慮しながら設計をしないと、せっかくの断熱性能が損失する事もあります。一番効果が大きく主流な設計は、必要ない窓は減らし、陽の入る窓を大きくすることです。実際に建てる土地、気候に合わせて家の明るさや見え方、風通しを加味した設計にすることで、省エネ性能も損なわず快適性にも優れた間取りになります。断熱性能の高い窓ガラスやサッシを採用すると、開放感を備えつつ気密性・断熱性も保持できますが、性能の高いものはコストが高くなるため注意は必要です。

高気密高断熱と換気はセットで計画しよう

高気密高断熱の住宅は、隙間を減らし屋外との空気の出入りを最小限にしているため、空気だまりが起きやすく、ハウスダストがたまりやすいという特徴もあります。カビや結露を発生させないためにも空気だまりのない換気を一緒に計画する事が大事です。これには第一種換気による24時間換気が最も効果的です。機械で常に空気の入れ替えを行うので、安定的かつ正確に換気を行う事ができます。24時間換気については工務店に詳しい説明を求めてみましょう。設計打合せの際に換気計画図を確認をするのも忘れずに行いましょう。第一種換気は給気と排気の両方にファンが必要になるため、導入、電気、メンテナンスにコストが高くなります。予算との兼ね合いを考えてみましょう。

極端な高気密にする場合は計画的にしよう

気密性能はC値で表しますが、C値0.5以下の超高気密にする場合は、換気装置も熱交換型にしないと効果は出ません。熱交換型の換気装置はかなり高額になるため、予算のバランスに注意が必要です。一方で断熱性能を上げる施工はそれほどコストがかからない事が多いため、きちんと一棟ごとに温熱計算をする工務店を選びましょう。

使用するサッシや断熱材はなにかを確認しよう

住んでみて「思っていたよりも冬に寒い」と感じる家はコールド・ドラフト現状の発生も疑われます。この現象が起こると足元から冷え、とても寒く感じます。これは窓の断熱性能を上げることである程度防げます。窓のサッシや家全体の床・壁・天井に用いる断熱材には、高性能なものを採用しているかどうかを確認する必要があります。

コールド・ドラフト現象とは
部屋の中の暖かい空気が、外気で冷えた窓に触れ、そこで冷やされて下降気流が発生。 結果、床づたいに冷たい空気が流れてくる現象。 実際に隙間があるわけではなくとも、冷やされた空気が流れてきて、すきま風があるように感じる。

施工の精度をチェックしよう

高気密高断熱住宅で最も大事なのは施工の精度です。例えば、壁内に断熱材を入れる際、隙間なくきちんと充填しなければ、柱との温度差によって壁の内部に結露が生じ、家自体の劣化やカビを誘発してしまいます。外から見えない部分にこそ、精度の高い技術が求められます。工務店によっては完成見学会や構造見学会や基礎見学会など、家を建てる上で十分な施工をしているかどうかを見る機会があります。こういった見学会には是非参加をし、実際に目で見て確認してみましょう。

イデアホームの高気密高断熱住宅

イデアホームの注文住宅は、家の立地条件、風の通り道や日差しの入り方を考慮しながら設計を行ったうえで、窓のサッシや家全体の床・壁・天井に用いる断熱材には高性能なものを採用しています。また、イデアホームが推進するハイブリッドユニット工法では、工場で正確にパネルユニットを作成、あらかじめ断熱材やサッシをはめ込んだ状態で現場に搬入して組み立てをします。各住戸で外皮計算を行い、エネルギー消費量と創エネルギー量を算出、お客様ごとの効率の良いゼロエネルギーハウス(ZEH)を提案しています。正確な施工は基礎見学会や構造見学会でも実際にご覧いただけます。是非一度イデアホームにご相談ください。

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