モデルハウスの間取りは参考にしちゃダメ!?モデルハウス見学のポイント

マイホームを計画する時、まずは住宅展示場のモデルハウスに行かれる方も多いかと思います。しかし、モデルハウスの間取りを参考にすると、予算オーバーや大きな失敗につながってしまうことがあります。今回は参考になるモデルハウスと参考にならないモデルハウスの違いや、見学のポイントについて解説します。


モデルハウスの間取りは参考にしちゃダメ!?モデルハウス見学のポイント

家づくりのノウハウ

2022/11/10

家づくりに欠かせないモデルハウス見学

家を建てる際に、住宅展示場を見に行ってみよう!と思う方は多くいらっしゃると思います。モデルハウスにはいろいろな家があるため、見ていて楽しいだけでなく、どんな家や間取りにしたいかのイメージを膨らませるにも最適です。しかし、同じモデルハウスでも、見学して参考になるモデルハウスの間取りもあれば、参考にならないモデルハウスの間取りもあります。モデルハウスの間取りに憧れて取り入れた結果、予算オーバーや失敗につながってしまうことも考えられます。今回は参考になるモデルハウスとならないモデルハウスの違い、またモデルハウス見学のポイントについて解説します。

モデルハウスとは

モデルハウスとは、マイホーム(注文住宅)の購入を検討している人に向けて、ハウスメーカーや工務店が建てて展示している物件を指します。家づくりについて具体的なイメージを持てるように展示されているため、写真や図面だけでは分かりにくい部分を直接確認できるのが大きなメリットです。モデルハウス見学は、建築を担当するハウスメーカーや工務店ごとの特徴や違い、技術を把握する機会にもなるため、ハウスメーカーや工務店選びにもモデルハウス見学は重要と言えるでしょう。

参考になるモデルハウスと参考にならないモデルハウス

モデルハウスには2つ種類があります。1つ目が住宅展示場に建てられたモデルハウス、2つ目が住宅地に建てられたモデルハウスです。では、この2つのうち、どちらのモデルハウスの間取りが参考になると思いますか?

住宅展示場に建てられたモデルハウス

住宅展示場にはいろいろな住宅メーカーのモデルハウスが並んでいます。複数のハウスメーカーのモデルハウスが建ち並ぶ住宅展示場では、複数の会社を見て回るため、インパクトのある間取りやデザインで印象を残し、誰もが憧れる豪華な仕様にしていることが多いです。また性別・年代・家族構成が違う様々な方の参考になるように、たくさんの設備や間取りのバリエーションを盛り込んでいます。そのため、すべての住宅会社のモデルハウスが、現実的なサイズで作られているわけではありません。あまり間取りの参考になるとは言えないでしょう。

住宅地に建てられたモデルハウス

住宅地に建てられたモデルハウスは、モデルハウスとはいえ、周りの家と比べて違和感を頂くような規模感のモデルハウスにすることはあまりありません。住宅展示場と比べ、モデルハウスのサイズが実際に生活する家に近くなります。また、実際にある土地にモデルハウスを建てるため、建ぺい率や容積率などの法律も実際の家と同じです。家と道路の距離や周辺環境などを把握するのにも役立ちます。条件が実際の暮らしに近くなるため、より具体的なイメージを持つことができ、間取りの参考になります。

埼玉・東京エリアの工務店イデアホームでも等身大のモデルハウスがありますが、できるだけ標準仕様を使い、間取り動線や予算金額など、実際に建てる人の参考になるように作っています。

モデルハウスの間取りが参考にならない理由

住宅展示場に建てられたモデルハウスの間取りは、豪華なため参考にならないと言いましたが、豪華な仕様や間取りはどうして参考にしてはいけないのかをより詳しく解説します。

毎日暮らすには不便な間取り

住宅展示場に建てられたモデルハウスは、他社のモデルハウスより印象付けるために、広いリビングや吹き抜けがあります。全開放できる窓から太陽の光や風が部屋に入り、リビングの天井は吹き抜けになっているため、開放的なイメージを持つかもしれません。ですが、モデルハウスの間取りをそのまま流用し、建築したとすると広いリビングや吹き抜けには膨大な光熱費が必要になります。1階と2階が吹き抜けでつながっているため、エアコンの冷気や暖気は人のいない空間に集まり、冷暖効果は悪くなります。また、大きな吹き抜けは2階の面積が減少するため、部屋数は減ります。モデルハウスの中を何組かのお客様が見学できるように、階段が標準仕様よりも広く、廊下の幅も広くなっています。モデルハウスとして見る分にはいいかもしれませんが、毎日の暮らしを考えた間取りではありません。

建ぺい率が考慮されていない非現実的な建物サイズ

住宅展示場のモデルハウスはハウスメーカーの宣伝という意味合いが強いため、実際に建てるには5000万円〜1億といった予算が必要になるような200㎡以上の大豪邸が多いです。また他社のモデルハウスと比較して豪華に、大きく見えるよう敷地面積ギリギリまで建築しています。実際に家を建築しようとすると、地域によっては敷地に対して50%〜60%の割合に留めなければならないというルールがあります。これを建ぺい率と言います。モデルハウスは建ぺい率が考慮されていません。そのため、モデルハウスが建築されている土地と同じサイズの土地を購入したとしても、同じ大きさの建物は建築できません。つまり、モデルハウスの家をそのまま建築するにはモデルハウスが建っている敷地以上の土地が必要になり、かなり高額の建築費用が必要となります。

▼建ぺい率についてはこちらの記事をご覧ください。

予算に上限のない設備が設置されている

モデルハウスを見学すると分かる通り、素晴らしい家具や家電、キッチン、化粧台が設置されています。それらはすべて、一流のインテリアコーディネーターによって設計されていますが、予算、生活動線や掃除のしやすさはまったく考慮されていません。モデルハウスに使われている住宅設備は各ハウスメーカーの最上機種となるため、実際の建物プランに取り入れてしまうと予算オーバーになることがほとんどです。豪華すぎる設備はあまり参考になりません。

モデルハウスの間取りを参考にするには?見学のポイント

モデルハウスの間取りは参考にならないと解説しましたが、全てが参考にならないわけではありません。住宅展示場に建てられたモデルハウスが最高グレード仕様になっているのにはちゃんと理由があり、実際に見学することでお家づくりに役立つ情報がたくさん手に入れられるようになっているからです。住まいづくりにモデルハウスを活用して、良いマイホームを建てるための見学のポイントを紹介します。

実際の生活をシミュレーションする

モデルハウスを使って暮らしやすい間取りを作るためには、そこで実際に生活するシミュレーションをしてみることが大切です。ただ何となく見学するのではなく、朝起きてから会社や学校に行くまでのルーティーンや、キッチンで実際に料理をするシミュレーションをしてみましょう。シミュレーションの結果、使いやすいと感じたものを採り入れることで、ライフスタイルに合わせた間取りに近づくことができます。不満や使いにくさを感じたポイントも、改善案として間取りづくりに活かせます。

感じたことをメモし、家電や家具の寸法を控えていく

今の住まいから新居に持っていく予定の家具・家電がある場合、寸法を控えていくのをおすすめします。モデルハウスの間取りと照らし合わせることで寸法のイメージをつかむのに役立ちます。実際の間取りでも「テーブルに合わせてリビングは広く」といった具体的な設計をすることができます。また、たくさんの部屋を次々に見ていくと、最初に見た部屋の間取りでよかったポイントを忘れてしまうことも少なくはありません。箇条書き程度でもスマートフォンにメモを取っておくと、後から見返して思い出すことができます。モデルハウスだと間取りの公開やカタログを用意している会社もあります。積極的に情報収集し、写真を撮影し、メモを書いておいて住まいづくりに活かしましょう。

家族全員で見学する

モデルハウスの見学にはなるべく家族全員で行きましょう。住まいづくりはそこに暮らす全員の意見をまとめてバランスを取っていく作業が必要です。誰かの意見が通らず不満を抱えている状態では、家族全員が快適に暮らすことはできません。リビングの広さも全員で見て感じたものを話し合い、共有することが良いマイホームづくりにつながります。最近では土日の展示イベントに参加できない人や、休みがなかなか取れない人でも見学できるように、会社終わりの時間からでも気軽に見学できるようスケジューリングされたモデルハウスもあります。こうした時間帯の見学会を利用すると、家族全員のスケジュールも合わせやすくだけでなく、昼間の見学ではつかみにくい夜の時間帯の生活をイメージしやすくなります。

▼イデアホームの夜のモデルハウス見学

設備やインテリアも参考にする

モデルハウスに置かれている家財や家電、小物はすべて計算された上で設置されています。例えば壁紙のひとつをとっても、寒色系は、暖色系よりも部屋を広く見せる効果があります。それ以外にも色が違う小物をアクセントで置くことで部屋の雰囲気を引き締めたりと、プロならではのこだわりがモデルハウスにはあふれているため、ぜひ参考にしましょう。

どんどん質問しよう

気になったことはどんどん質問しましょう。生活していく上で気になる遮音性や断熱性、性能で大事な建材や耐震設備がどうなっているのか、スタッフに何でも聞きましょう。家づくりにおいてデザインや間取りも大事ですが、耐久性や住みやすさという意味では建材、窓サッシ、壁材、耐震設備などは非常に重要な要素です。しっかりと知識を収集しておけば、より「住みたいマイホーム」を具体的に思い描けるようになります。質問に対するスタッフの回答から、会社のレベルや雰囲気を感じ取ることもできます。

モデルハウスは家づくりの参考に欠かせない

住宅展示場のモデルハウスは間取りを参考にそっくりそのまま建ててもらうためではなく、数ある性能やオプションを見て、触って、体感して、その中から気に入ったものを選んでもらうための場所です。モデルハウス全体の間取りは参考にならなくても、得られる情報はたくさんあります。マイホームを持ちたいという人はもちろん、リフォームを考えている人も、ぜひ一度モデルハウスに立ち寄ってみてはいかがでしょうか。そしてより具体的に間取りや工夫を参考にしたい場合は、住宅展示場ではなく住宅地に建てられたモデルハウスの見学に行きましょう。リアルなサイズで建てられたモデルハウスのため、実際の生活空間をはじめ、家具の配置イメージや家事動線や収納など、間取りを考える上で参考になること間違いありません。

今回は、参考になるモデルハウスと参考にならないモデルハウスの違いや、見学のポイントについて解説しました。埼玉・東京で新築をお考えなら、ぜひイデアホームのモデルハウスをご活用ください。イデアホームの新しいモデルハウスANBOは暮らすのにちょうどよい35坪のサイズで、そのまま参考にすることができます。モデルハウス以外でもより家づくりの参考になる、構造見学会や完成見学会などのイベントも定期的に開催しています。ぜひ一度お越しください。

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