木造軸組工法とは? わかりやすく解説!

日本の住宅建築の大部分を占めるのが木造工法です。その中でも特に代表的なのが、木造軸組工法(通称:在来工法)とツーバイフォー工法(2×4工法)です。この度は、木造軸組工法に焦点を当て、その種類や特徴について、ツーバイフォー工法(2×4工法)との比較を交えて解説します!

木造軸組工法とは? わかりやすく解説!

耐震のノウハウ

2023/07/21

木造軸組工法(在来工法)を知ろう

日本の一戸建てでは、木造建築が主流です。新築のマイホームを考えているとき、木造建築で検討しているかたは多いのではないでしょうか。「木造建築」には、代表的な「木造軸組工法」(在来工法)と「ツーバイフォー工法」(2×4工法)があります。同じ木造でも、それぞれの工法が持つ特性やメリット、デメリットは何かを理解することは、家づくりにおいて重要です。今回は、その中でも日本の伝統的な建築手法である「木造軸組工法」について詳しく解説します。

木造軸組工法(在来工法)とは

木造軸組工法または在来工法は、日本の伝統的な建築手法です。この工法の特徴は、柱と梁を用いて建物を支える構造で、まずコンクリートの基礎に土台を置き、柱を立てます。その後、柱に梁を組み合わせて骨組みを作り、屋根を張った上で壁などを取り付けて建物を完成させます。さらに現代の在来工法では、地震や強風に対する耐性を向上させるため、「耐力壁」が重要な役割を果たしています。これは、柱と梁で作られた枠の中に、筋違いという補強のための木材を斜めに入れたり、構造用合板を用いたりすることで、建物の耐震性や耐風性を強化しています。

▼木造建築においてもう一つ代表的な工法ツーバイフォー工法(2×4工法)についてはこちらの記事をご覧ください。

木造軸組工法の特徴とは?

木造軸組工法の特徴を、ツーバイフォー工法(2×4工法)の特徴と比較しながら説明します。木造軸組工法とツーバイフォー工法(2×4工法)では、点を結んで建築するのか、面の構成で建築するのかという差異により、それぞれ特徴は異なります。

間取りの自由度が高い

一般的に、木造軸組工法はツーバイフォー工法(2×4工法)よりも間取りの自由度が優れています。点と点を結ぶ柱や梁の位置により、空間の形状やサイズを自由に設定できます。これに対して、面のサイズが定められた木造枠組壁工法と比較すると、例えば少し広げたい、斜めに張り出したいといった要望にも対応しやすくなります。階段下の収納など、自由に空間を作り出すことが容易で、狭小地や不規則な形状の土地でも有効に利用できます。一方で不整形な形状は、耐震性などではマイナス要素になるので、耐震性を考慮しながら間取りの検討をする必要があります。

大きな開口部の作成

一般的に、木造軸組工法はツーバイフォー工法(2×4工法)よりも大きな開口部の作成が優れています。点と点の距離を自由に設定できるため、面で支える木造枠組壁工法と比べて、壁(面)を抜きやすく、大きな開口部や大空間を作りやすくなります。しかしむやみに大きな空間や大開口を作ると、耐震性や断熱性に問題を生じることがあるため、注意が必要です。

リフォームがしやすい

一般的に、木造軸組工法はツーバイフォー工法(2×4工法)よりも間取りの変更がしやすい。間取りの自由度が高いため間取りの変更や増築も比較的しやすくリフォームにも有効です。子どもたちが独立した後の二人暮らしに合う間取りにするなど、生活スタイルの変化にも柔軟に対応できます。ツーバイフォー工法(2×4工法)は壁で建物を支えるため、抜けない壁が多く、後から空間を広げることが難しいでしょう。

職人の技術差による影響が出やすい

木造軸組工法は柔軟で細かい対応が可能な工法です。ツーバイフォー工法(2×4工法)に比べて職人の技術や経験が必要な工法でもあり、技術差が生まれる場合も考えられます。もちろん、注文住宅を担当する職人は、誰もが高い技術を持っています。しかしやはり埋め切れない経験や知識があることは、考えられます。

施工する工務店・ハウスメーカーが多い

木造軸組工法は古くから日本の家屋を建てている建築方法であり、多くの業者が在来工法で建物を建てています。在来工法で住宅を建てる業者が多いメリットは、自分に合った信頼できる業者を探しやすい点です。家を一生のうちに何度も建てることはまれで、施工業者選択は一度だけ、となる人がほとんどではないでしょうか。納得できる家を建てるには、しっかりした施工体制が整っていて、納得できる業者を選ぶことから始めましょう。一方で、耐震性や断熱性をきちんと確保できる技術力のある工務店・ハウスメーカーは一部です。工務店・ハウスメーカーを選ぶ際は慎重に選びましょう。

防火性

面材を使わない木造軸組工法はツーバイフォー工法(2×4工法)に比べて防火性は劣ると言われています。ただ木造軸組工法でも、防火性の高い外壁材や石膏ボードなどを施工するため、現在ではどちらの工法でも十分に防火性を高めることが可能です。

耐震性

木造軸組工法はツーバイフォー工法(2×4工法)に比べて耐震性は劣る場合があると言われています。しかし木造軸組工法でも、2×4工法より耐震性がある住宅を作ることは可能です。外周部全面を面材で施工し、耐力壁の量を多くした工法を採用することです。更に木造軸組工法は太い柱を使うため、細い枠材を使う2×4工法より垂直方向の力に強い利点があります。耐震性が不安な場合は木造軸組工法でも面材を使うことで、2×4工法以上の耐震性がある住宅も作ること十分できます。そのため、木造軸組工法がツーバイフォー工法(2×4工法)に耐震性で劣るとは言えません。

▼木造軸組工法の耐震性についてはこちらの記事もご覧ください。

今回は、木造軸組工法についてツーバイフォー工法(2×4工法)と比較をして特徴の解説をしましたが、木造軸組工法においては、技術的な進化によりデメリットを克服し、より高性能な住宅の設計が可能になっています。

TIPS
埼玉・あきる野で地震に強い家づくりをしているイデアホームでは独自のイデアフレーム、イデアベースを使用したイデア工法を開発しました。イデア工法は木造軸組工法の欠点を改善し高い性能を持つ工法となっており、一般的な木造軸組工法では不安な耐震性や気密性などの点をカバーしています。さらに高精度かつ高性能を目指した工法として、工場で作成した壁パネルを使用し40年保証を行う「ハイブリットユニット工法」という工法もあります。

木造軸組工法についてのご相談はイデアホームへ

今回は、木造軸組工法について解説しました。木造軸組工法の特徴については、ツーバイフォー工法(2×4工法)と比較しましたが、どの工法でも住宅の性能を高めれば、自由度は減ります。開口部は小さくなり、リフォームも難しくなります。工場での生産比率が上がり、結果として工法のメリットデメリットの違いはなくなります。
マイホームづくりは、木造軸組工法かツーバイフォー工法(2×4工法)かを選ぶことが重要ではありません。工務店・ハウスメーカーの設計方針や仕様、目指す住宅性能が、ライフスタイルにあっているかが大事です。どのような住宅に住みたいのか、どのような暮らしをしたいのか、ライフスタイルにあった家づくりができるのかを考慮して、工務店・ハウスメーカーを選びましょう。

イデアホームでは、ツーバイフォー工法(2×4工法)のメリットも併せ持つイデア工法や、工場でユニット化する在来工法のハイブリットユニット工法をオススメしています。 イデア工法や、ハイブリットユニット工法が気になるかたは、お気軽に近くのモデルハウスへご来場ください。

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