欠陥住宅とはどんな家のこと?欠陥住宅を掴まされないために

新築住宅にも、住む人の健康や安全を脅かす欠陥住宅が存在することがあります。家は人生で最も高価な買い物の1つなので、欠陥住宅を手に入れることは絶対に避けたいですよね。今回は、欠陥住宅についてと、欠陥住宅を防ぐための方法について解説します。

欠陥住宅とはどんな家のこと?欠陥住宅を掴まされないために

家づくりのノウハウ

2023/04/12

住む人の健康や安全を脅かす欠陥住宅

新築住宅にも、住む人の健康や安全を脅かす欠陥住宅が存在します。家は一生で最も高価な買い物の1つであるため、建てたマイホームが欠陥住宅になることは絶対に避けたいです。欠陥住宅の件数については、具体的な数字は出ていません。欠陥住宅の定義や基準が明確でないため、被害や問題が発生しても、欠陥住宅として報告されるケースは限られています。ただし、建築不良や構造上の問題などによる住宅トラブルは発生しており、リフォームだけでなく新築の戸建てでもトラブルが起こる可能性はあります。家を建てる際、様々なことを考える必要はありますが、欠陥住宅を建てないためにどうすればいいのかは最も重要な課題といえます。今回は、欠陥住宅について解説します。

欠陥住宅とはどんな家のこと?

まずは欠陥住宅について説明します。
欠陥住宅とは、建物の構造や設備に欠陥があるため、住み続けることが困難または危険な住宅のことを指します。本来、建物として有しているべき性能が欠けている、安全性に問題のある住宅です。主に、基礎や土台、柱や梁、壁、床といった住宅の骨組みに欠陥があるケースが該当します。こうした構造部分は普段の暮らしの中では目に見えないため、簡単には気づかないケースも多いです。住み始めて数年たってから欠陥が判明することもあります。建具の取り付けが悪い、壁紙がはがれているなど、住宅の安全性には関係しない不具合は欠陥には該当しません。欠陥住宅の要因の多くは、設計ミスや施工不良によるものです。
欠陥住宅でよくある住宅のトラブルは何でしょうか?新築住宅では、「ひび割れ」「雨漏り」などのトラブルが多く見られます。以下に、トラブルの具体的な例を紹介します。

ひび割れ

基礎や天井、壁に発生するひび割れには、「安全性に関わるひび割れ」と「安全性に関係のないもの」があります。

安全性に関わるひび割れ

構造体の施工品質が原因で起きる基礎や外壁、内壁のひび割れは、安全性に関わる重大な欠陥です。木造住宅の場合、基礎の配筋が不適切であったり、壁に筋交いが入っていないなど図面通りに施工されていないことが欠陥の原因です。構造用合板の使用がされていない、接合部に規定の金物が使われていないなど基礎や構造の欠陥は大きな地震が起きた場合に建物が倒壊してしまう危険性があります。

安全性に関係のないひび割れ

クロス貼りや下地材の施工品質によって生じる天井や内壁のひび割れは、安全性に問題がありません。壁や天井に貼られたプラスターボードに不陸という凹凸があると、その影響がクロスに現れ、ひび割れを引き起こすことがあります。壁紙のひび割れは、石膏ボードの膨張や収縮による変形が原因で、壁紙のつなぎ目で生じることが多くあります。新築住宅の引き渡しから間もない場合、施工会社に瑕疵として修正してもらうことが可能です。

雨漏り

雨漏りは、水漏れしている箇所は分かっても、水の浸入口が分かりにくいため、原因を特定することが困難な欠陥です。雨漏りも、木造住宅にとっては大きな欠陥です。建物の中に水が貯まると構造の木材が腐食してしまいます。腐食した木材は本来の強度を保てず、ひび割れと同様に地震などで建物が倒壊してしまう危険性が高くなります。そのため、雨漏りの欠陥は早急な修理が必要です。多くの人は屋根からの雨漏りを想像しますが、実際は壁や窓からの雨漏りが多いです。

外壁や窓からの雨漏りは、外壁や窓の防水シートの施工不良やサイディングのつなぎ目にするシーリングの施工不良が原因の可能性が高いです。特に窓などの開口部は、防水テープの適切な処理やシーリングの幅や厚みに問題がある場合に、雨漏りが起こりやすくなり、木製のサッシの場合は腐食が進みます。ベランダやバルコニーでも、防水工事の立ち上がり部分やドレインの流れなどの納まりが悪いと、雨漏りの原因に繋がります。勾配のある屋根は雨水が流れやすいですが、勾配のない陸屋根は雨水が貯まりやすく、防水シートや防水処理が施工不良の場合は雨漏りが起こりやすくなります。

※陸屋根とは、陸屋根(ろくやね、りくやね)とは、勾配のない平面状の屋根のことです。別名で「平屋根(ひらやね)」「フラット屋根」ともいいます。陸屋根には勾配が全くないわけではありません。「排水勾配(水勾配)」という、雨水が残らないようにつけられるわずかな傾斜があるのが一般的です。

性能不足

見積書や設計図通りではない施工が行われた場合、筋交いが不足していたり、必要な金物が使われていなかったりする場合があります。その場合、耐震性能が足りなくなり、倒壊の危険性があります。木材と木材を固定する金具が不足している場合、大地震が起きた際に接合部が耐え切れず破壊され、建物全体が崩壊してしまいます。重い屋根材である瓦の場合は、さらにリスクが高まるため注意が必要です。
また、断熱材の不足や不適切な施工により、冬は寒く、夏は暑い家になる欠陥も発生します。エアコンやストーブを使用しても、快適な室温にならず、光熱費が高額になる可能性が高いです。断熱材が不足すると、結露の原因です。室内外の温度差による結露が発生するため、窓や壁に水滴が付着し、湿気がたまります。湿気や結露は、構造躯体を腐食させ、耐震性能を不足させる要因です。カビなどによる健康被害を及ぼす可能性もあるため、注意が必要です。

傾斜

施工不良や地盤調査、地盤改良の不足により、地盤沈下が原因で建物が傾斜してしまう欠陥が発生することがあります。建物が傾斜すると、床が傾いたり、基礎や壁にひび割れが生じたり、ドアの開閉に不具合が発生します。地盤沈下は、水分を多く含んだ粘土や緩い砂などからなる軟弱地盤に建物が建てられた場合に起こりやすい現象です。不同沈下と呼ばれる状態では、建物の一部が傾いて沈んでしまいます。不同沈下が起こりやすいケースには、軟弱地盤に建てられ偏った荷重配分がある2階建て住宅や、適切な対策がされていない盛土や切土に建てられた住宅、森林や農地等を住宅地等にするため盛土と切土が混在した「切盛土」に建てられた住宅などがあります。
地盤沈下・不同沈下を防ぐために、地盤調査を行い、必要に応じて地盤改良工事を実施し、適切な基礎の選択をしましょう。2000年の建築基準法の改正や住宅品質確保促進法、2009年の瑕疵担保履行法の施行によって、戸建て住宅の地盤調査が義務付けられました。そのため、地盤による欠陥住宅の問題は、以前よりも起こりにくくなっているといえます。

「不同沈下」とは、不等沈下ともいわれ、建物の重みによって地盤や建物が不ぞろいに沈んだり滑り出したりする現象のことをいいます。 家全体が均等に沈下するのとは違い、不同沈下はドアの開け閉めに支障が出たり、隙間風や雨漏りの原因となったりすることがあります。

欠陥住宅を防ぐための工務店・ハウスメーカーの選び方

新築住宅を建てる際、欠陥住宅にならないためにはどうすれば良いのでしょうか。答えは明確です。欠陥住宅を生み出す多くの要因は施工不良です。施工不良を防ぐために大切なことは、信頼できる工務店・ハウスメーカーの選定です。ここからは欠陥を防ぐために信頼できる工務店・ハウスメーカーを見極めるための3つのポイントを紹介します。

構造見学会が開催されている

施工不良の大きな要因は、施工を担当する人です。技術力があり、信頼できる人に依頼することが最も重要です。工務店・ハウスメーカーを選ぶ際には、完成後に見えなくなる部分を事前に公開しているかどうかが大切なポイントになります。基礎工事に自信がある工務店・ハウスメーカーは、構造見学会を開催していますので、参加することをおすすめします。構造見学会では、実際に施工を担当する大工の顔や施工技術を確認できます。着工後に自分の目で粗雑な工事が行われていないかをチェックするのは難しいですが、構造見学会で模範的な現場を見ることで、些細な違いを感じ取ることができます。ひび割れや雨漏りの原因となる基礎工事は、完成後には見えなくなってしまいますが、とても重要な部分です。構造見学会だけでなく、契約前に工事中の現場を見せてもらい、同様のポイントについて工務店・ハウスメーカーに確認するのも良い方法です。

詳細な見積書を出している

各工事の金額は、「単価×数量」で計算することが原則です。単価や数量の欄に具体的な数値が記載されているべきです。「一式」とだけ記述されている項目が多い場合、詳細が不明と言えます。工務店・ハウスメーカー選びは大変ですが、詳細な見積を確認せずに契約することは避けましょう。建築費の総額が予算に収まっている時や、プランの提案内容に満足している時、または選び疲れている時、契約を急いでしまう場合がありますが、これは非常に危険です。真摯に家づくりを行う工務店・ハウスメーカーであれば、不明点がない見積書を用意するはずです。

工務店・ハウスメーカーを選ぶ際には、見積書を確認しましょう。不明瞭な見積書で契約してしまうと、工事中や完成後に見積り内容が市場価格よりも非常に高いことが判明する場合、希望した工事内容が含まれていない場合があります。見積書に使用する建材の種類が記載されていなければ、実際に使われる建材が分からなくなります。

ローコスト住宅には注意をする

他社と比べて異常に価格が安すぎる工務店・ハウスメーカーには、注意が必要です。近年、ウッドショックなどによる木材の値上がりや建材の高騰が起こっています。価格が安すぎる場合は質の低い資材を使用していたり、人材不足で過密スケジュールになっていたり、スキルの低い職人のみを雇っていたりする可能性があります。そういった要因は施工不良に繋がる可能性があります。価格が安い物件については、どうして価格が安いのかを考えることが重要です。新築を建てる際に建築費は安くても、欠陥住宅であれば長く住むことはできません。健康被害に陥る場合や、建物が倒壊する場合もあり、建て直しやリフォームで結局高額な費用がかかってしまうケースもあります。

施工中は建築現場の見学に行こう!

信頼できる工務店・ハウスメーカーと契約をし、施工を開始したら必ず建築現場の見学にいきましょう。建築現場の見学とは、マイホームの着工から完成までの間にマイホームを見学に行くことです。基本的には、見学はいつでも自由なはずです。(施工する工務店・ハウスメーカーによっては建築現場が危険な日や工事が休みの日もあるため、事前連絡が必要な場合もあります)建築途中の現場に行くことにはたくさんのメリットがあります。遠方や平日の見学が難しい場合でも、リモートやメールなどで施工の進捗を知らせる対応をしている工務店も多いです。欠陥住宅を防ぐためには、隠れてしまう部分、特に内部構造を工事している時は実際に立ち会い、自分の目でチェックすることが重要です。現場見学についてどうすれば良いのか不明な場合でも、信頼できる工務店・ハウスメーカーであれば、すぐに答えてくれるはずです。

埼玉・あきる野で家づくりのパートナーを選ぶならイデアホーム

今回は、欠陥住宅について解説しました。建物を建てる際には、適切な設計・工事・材料の選定、地盤調査が必要です。そして建てた後も、定期的な点検・メンテナンスを行うことで、安心して、長く快適に住み続けられます。お互いに信頼関係を築けないような工務店・ハウスメーカーとの家づくりはやはり安心できません。工務店・ハウスメーカーはひとつの家づくりを共にしていくパートナーです。お互いに信頼でき、対等な立場であることが重要です。信頼関係が築けない工務店・ハウスメーカーとは、どんなにお得でも契約しないことが大切です。

埼玉・あきる野で家づくりをしているイデアホームでは、施工時に自信があるからこそ、定期的に構造見学会を開催しています。完成してからは見えない構造をぜひ見に来てください。また、金物一本まで漏れなく記載した詳細見積もりをお出ししています。埼玉・あきる野で信頼できるパートナーをお探しであれば、ぜひ一度イデアホームへご相談ください。

スタイル付き無料資料請求は
こちらから

イデアホームは地震に強いだけでなく、デザインにも自信を持っています。イデアホームの耐震性に興味のある方はもちろんのこと、デザインやスタイルについて気になる方も、まずは無料資料請求をどうぞ

詳しく見る