本当に地震に強い家を建てる工務店・ハウスメーカーの選び方
本当に地震に強い家を建てる工務店・ハウスメーカーを選ぶことは簡単ではありません。今回は、地震に強い家づくりを得意とするイデアホームが、本当に地震に強い家を建てる工務店・ハウスメーカー選びの重要なポイントについて詳しく解説します。

耐震のノウハウ
2023/05/24
目次
本当に地震に強い家を建てるために重要なこととは
日本は地震大国として知られています。東日本大震災や熊本地震などの過去の震災から、耐震性の高い家の重要性が強く認識されています。新築住宅を建てる際、耐震性は必ずチェックしたい重要なポイントです。しかし、「地震に強い家」を実現するためには、単に耐震等級があるだけでは十分ではないことをご存じでしょうか?
地震に強い家づくりで最も重要なのは、信頼できる工務店・ハウスメーカーの選び方です。今回は、「本当に地震に強い家」を建てるためのポイントについて解説します。
本当に地震に強い家とは
地震に強い家とは、地震が発生しても建物が崩壊せず、大きな損傷を防ぐための設計や構造を備えた家のことです。しかし、「本当に地震に強い家」を実現するためには、単に新耐震基準を満たすだけでは不十分な場合があります。
「本当」に地震に強いの「本当」とは
1981年に制定された新耐震基準では、「震度6強の地震1回に対して傾きはしても倒壊・崩壊しないこと」が基準とされています。しかし、最近では震度6強の地震が余震を含め繰り返し発生したり、震度7が記録されるケースもあります。このような状況では、一度の地震に耐えた家でも、繰り返しの揺れにより倒壊の危険性が高まります。
本当に地震に強い家とは、地震が繰り返し発生しても家族の安全を守れる耐震性能を持つ家のことです。耐震構造だけでなく、地盤の特性、構造計算、シミュレーションなど、さまざまな要素が組み合わさって実現します。
本当に地震の強い家の特徴とは
地震に強い家を建てるためには、以下の2つが特に重要です。
構造計算
地震に強い家を実現するには、精密な構造計算が不可欠です。建築基準法では、木造2階建ての場合、構造計算を必須としていません。そのため、簡易な壁量計算のみで建てられる住宅も多いのが現状です。しかし、壁量計算だけでは耐震性が不十分な場合があります。
しっかりと構造計算を行った耐震等級3の住宅では、各接合部の強度や基礎構造なども計算されるため、より高い耐震性を確保できます。構造計算を行っているかどうかが、地震に強い家づくりの重要なポイントです。
地盤との関係
耐震性の高い家を建てるには、土地ごとの地盤特性を細かく検証することが必要です。同じ震度でも、地盤が丈夫であれば建物への影響は少なく、軟弱であれば揺れが増幅され被害が大きくなる可能性があります。
2011年の東日本大震災でも、地盤の軟弱度によって建物被害の差が明確に現れました。液状化や沈下など、地盤が弱い土地では追加の対策が不可欠です。耐震性の高い建物を建てても、地盤が弱ければ十分な効果が発揮できません。
▼イデアホームでは、建ぺい率や容積率をはじめとする住宅に関する重要なポイントをコラムで分かりやすく解説しています。さらに、家づくりに関するポイントを詳しく知りたい方は、ぜひ耐震研究所をご覧ください。理想の住まいづくりをサポートする情報が満載です!


本当に地震に強い家を建てる工務店・ハウスメーカーの選び方
本当に地震に強い家について説明をしました。これらの重要なポイントをふまえて、工務店・ハウスメーカーを選ぶために、「しっかりと」しているかを見極める必要があります。特に以下の点に注目して見極めてください。
- 「耐震等級3なら大丈夫」と安易に語らない
- 構造計算を行っている(壁量計算ではなく、許容応力度計算、保有水平耐力計算を行っている)
- 地震が起きた際のシミュレーションをしている(wallstatなどの構造解析)
- 微動探査を採用している
「耐震等級3なら大丈夫」と安易に語らない
「耐震等級3なら大丈夫」と安易に語る工務店やハウスメーカーには注意が必要です。耐震等級とは、木造住宅が倒壊・崩壊する地震の大きさを等級で示す基準で、1から3の3段階にランク分けされています。数字が大きいほど耐震性能が高いことを表し、耐震等級3は耐震等級1の1.5倍の耐震性能があるとされています。この等級は住宅性能表示制度の中で最も高い基準とされ、震度6強から7の地震が起きても、軽い補修程度で住み続けられる性能があるとされています。
しかし、最新の研究では、耐震等級3が必ずしも最も高い基準とは言えないことが指摘されています。その理由は、耐震等級が策定された時期よりも地震の規模や頻度が増しているためです。また、同じ耐震等級3でも、計算方法によって耐震性能に大きな差が生じることをご存じでしょうか?
耐震等級3でも異なる計算方法による違い
耐震等級3の住宅であっても、計算方法によって耐震性能は大きく異なります。簡易な計算方法である壁量計算や性能表示計算による耐震等級3と、詳細な構造計算を行った耐震等級3では、耐震性が根本的に異なります。構造計算を行った住宅では、各接合部の強度や基礎構造なども精密に検討されており、より高い耐震性が確保されています。
▼耐震等級についてはこちらの記事をご覧ください。
地盤による影響も見逃せない
さらに、建築場所の地盤状況も耐震性能に大きく影響します。地盤が弱い土地では、たとえ耐震等級3の住宅であっても十分な性能を発揮できない場合があります。軟弱な地盤では、地震の揺れが増幅されるため、追加の対策が必要となることがあります。
これらを踏まえると、「耐震等級3があるから大丈夫」と簡単に語る工務店やハウスメーカーには注意が必要です。本当に地震に強い家を建てるためには、詳細な構造計算や地盤調査を行い、適切な設計を行うことが不可欠です。
構造計算を行っている(壁量計算ではなく、許容応力度計算、保有水平耐力計算を行っている)
構造計算の種類は必ず確認してください。先ほど説明したように、工務店・ハウスメーカーの構造計算が「壁量計算」のみの場合も存在します。しかし、「本当に地震に強い家」を建てるためには、より「しっかりとした構造計算」は不可欠と言えます。特に、「許容応力度計算」や「保有水平耐力計算」を行っているかどうかは重要なポイントです。さらに良いのは、「時刻歴応答解析」を行っている場合です。これらの構造計算は、建物がさまざまな地震波形に対してどのように振る舞うのかを詳細に計算し、地震波形の影響を考慮して住宅の耐震性能を高めることが可能です。そのため、これらの構造計算を行っている工務店やハウスメーカーを選ぶことが、地震に強い家を建てるための重要な選択肢となります。
地震が起きた際のシミュレーションをしている(wallstatなどの構造解析)
大きな倉庫の中に実物大の住宅を建て、実際の地震のように揺らし強度を検証することは、安全と信頼性を保証する上で非常に有益です。しかし、そのような検証はすべての住宅に対して行うことはできません。ですが、「wallstat(ウォールスタット)」などの構造解析ソフトを使用すれば、過去の地震データを組み合わせて、近い将来発生する可能性のある地震で家がどのように揺れ、損傷を受けるかをシミュレーションできます。実物大の建物の実証実験はできなくても、シミュレーションソフトを用いて実際の地震発生を予測する工務店・ハウスメーカーは、本当に地震に強い家を建てていると言えるでしょう。

「wallstat(ウォールスタット)」とは
京都大学の中川博士が開発し、国土交通省国土技術政策総合研究所(NILIM)が開発管理する時刻歴応答解析ソフトです。構造解析は、構造計算が単純な公式によって部材強度の下限値を計算するのに対し、複雑で大規模な計算により、より高い精度で予測や検証ができます。実際に熊本地震で倒壊した家屋の原因究明にも使われました。パソコン上で過去に起きた地震や想定される極大地震など、様々な地震動を与え、木造住宅の耐震性能を動画で確認(見える化)できます。
▼wallstat(ウォールスタット)についてはこちらもご覧ください。
微動探査を採用している
「地盤調査を行えば地震に対する安全は保証される」と思われがちですが、実際はそうではありません。従来の地盤調査では、主に建物が自重でどれだけ沈下しやすいかを調べることを目的としており、地震の揺れやすさまで調べることは難しいのです。この調査は「基礎」の設計や地盤改良工事の必要性を判断するために重要ですが、地震時の揺れに対する情報を得るには不十分です。
地震の揺れやすさを調べるには、微動探査という方法があります。これは建設予定地が地震時にどれだけ揺れるかを専用の機器で調査するもので、非破壊的に地盤状態をチェックし、地中の微細な揺れを測定して地盤構造を解析します。微動探査を行うことで、その土地の揺れやすさを把握し、大地震を想定した適切な構造設計が可能となります。
微動探査を通常の地盤調査に加えて行う工務店やハウスメーカーは、地盤の揺れと建物の耐震性の関係を深く理解していると言えるでしょう。「構造計算」や「シミュレーション」、そして「微動探査」を行っている工務店・ハウスメーカーを選ぶことは、安心で安全な家づくりにつながります。デザインや価格だけで工務店やハウスメーカーを選び、後悔しないよう注意が必要です。
▼微動探査についてはこちらの記事をご覧ください。
イデアホームの本当に地震に強い家づくり
イデアホームは、ビルやマンションを建設する際の「許容応力度計算」に加え、超高層ビルの設計で利用される「時刻歴応答解析」を採用しています。これは、木造住宅で一般的な耐震等級3や、許容応力度計算のみに基づく耐震等級3よりも、高い耐震性を持つ家を設計するための手法です。これらの計算方法を用いることで、イデアホームは自社独自の高い基準に基づき、どの程度の強度がある家を設計すべきかを決定します。
さらに、微動探査も採用しています。微動探査により得られた地盤のデータを元に、土地で発生が予測される地震の揺れをシミュレーションソフト「wallstat」で検証します。ここまでして、初めて地震に強い家づくりのスタートと言えると考えています。そのうえで、時刻歴応答解析と許容応力度計算を行い、高い安全性を確保しています。
一般的な工務店やハウスメーカーは、これらのプロセスをすべて踏むことはないかもしれません。これが「本当に地震に強い家づくり」へのイデアホームのこだわりです。

本当に地震の家を建てる工務店・ハウスメーカーを選ぶ重要なポイントを解説しました
今回は「地震に強い家を建てる工務店・ハウスメーカーの選び方」についての解説を行いました。地震に強い家を建てるためには、工務店やハウスメーカーの選択が非常に重要です。適切な選択を行うことで、安心して地震に強い家を建てることが可能となります。そのためには、見学会やイベントへ参加し、工務店やハウスメーカーが実際にどのような家を建てているかを直接確認することが必須です。イベントでは、「地震対策」について確認し、今回重要だとお伝えした「構造計算の手法」や「地盤調査の方法」「耐震等級についての考え方」を直接確認しましょう。

日本は地震大国であるため、後悔のない家づくりを行うことが重要です。地震の揺れを体験したい方や、イデアホームの家の強度を実際に体感したい方は、大規模地震と同等の揺れを再現する「耐震研究所」へぜひお越しください。


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